園長のお話し

「笑いとユーモアで」

 

 - 井石 彰

進級、入園おめでとうございます。新学期が始まりましたが、新型コロナウイルスの勢いは、今も衰えていません。感染への不安と長い自粛生活で、気持ちが落ち込んできます。そのコロナ禍を耐え、乗り越えていく力の一つは、「笑いとユーモア」ではないでしょうか。
 思えば幼稚園には、いつも笑いがあります。それほど、先生や職員はよく笑っています。その笑いを与えてくれるのは、子どもたちです。子どもたちは何気ない言葉で、しぐさで、表情で、私たちを笑わせてくれます。私たちはその笑いをとおして、子どもたちから元気をもらっています。
 子どもたちは、私たちを笑わせる天性の力を持っています。その証拠に、生まれたばかりの赤ちゃんは何もできないのに、すでにまわりの人たちを笑顔にすることができます。吉本のお笑い芸人もとてもかないません。そのような子どもたちをたくさんお預かりしている幼稚園は、笑いの宝庫です。その笑いが、私たちの心を和ませ、軽くさせ、元気にしてくれます。
 数年前に亡くなった上智大学名誉教授のアルフォンス・デーケンさんは、「ユーモアとは、『にもかかわらず笑う』ことである」と言われています。そして、笑いやユーモアの極意は、自分の失敗や弱点を笑うことであると言われます。失敗をし、弱点を抱えている自分である「にもかかわらず」、神さまはそんな自分を愛し、受け容れていてくださると信じるとき、私たちは心から自分を笑うことができるのです。そして、その笑いがまわりの人たちの共感を生み、その心を和ませるのです。また、つらいとき、大変なとき、「にもかかわらず」笑うことができるのは、そのような時にも神さまは愛をもって私たちを守り導いていてくださると信じるときです。その笑いが困難に耐え、それを乗り越える力を与えてくれるのです。
 だから、コロナ禍の中にあっても、子どもたちとともに笑いとユーモアを大切にしながら、明るく、楽しく歩んでいきたいと思います。