園長のお話し

子どもの保育と行事

 

 - 井石 彰

 6月から通常の保育が始まりましたが、新型コロナウイルスの影響で園の様々な行事を中止せざるを得ませんでした。特に、運動会の中止は保護者の皆さまも楽しみにされていただけに、とても残念だったと思います。しかし、感染の危険が続くかぎり、今後も予防のために行事の中止や変更を考えなければなりません。その一方で、コロナウイルスによる行事の中止や変更という事態は、子どもたちの成長にとって行事のもつ意味を、園としてあらためて考える機会ともなりました。
 園には入園式に始まり卒園式にいたるまで様々な行事があります。その中には、クリスマス、収穫感謝祭、イースターなどキリスト教に基づく行事もあれば、餅つき、節分、ひな祭りなど日本の伝統行事もあります。また、運動会、遠足、プール、スケートなどの行事もあります。それらの行事はどれも子どもたちの成長を願い、色々なねらいをもって行われてきました。しかし、これらの多くの行事を園の年間カリキュラムの中に組み入れると、ややもすれば行事中心の保育になっていました。そのあげ句に、行事の合間に子どもたちの遊びの時間を取るということにもなりかねませんでした。それは、本来の幼児教育の姿ではありません。なぜなら、保育は子どもたちの遊びを中心にして行われるものだからです。そこで、園として子どもたちが自らの関心、興味に沿って自主的、主体的に遊ぶことを大切にしようとすれば、どうしても従来の行事の見直しが必要になっていました。そこで、ここ数年その行事の見直しを検討してきました。その見直しにおいては、子どものための行事であることを前提に、子どもたちが主体的に参加できる楽しい行事とは何か、子どもたちの生きる力を育む行事とは何かを考えて、行事を選んでいくことが大切であると思っています。そのようにして精選された行事が子どもたちの主体的な遊びとうまく融合するとき、その行事は必ず子どもたちの豊かな成長の機会となると思っています。

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