園長のお話し

見方が変われば、見え方も変わる

 

 - 井石 彰

今年は新しいホールでの初めてのクリスマス会でした。直前までインフルエンザの影響が心配されましたが、子どもたちのがんばりによってとても良いクリスマス会となりました。クリスマス会で、子どもたちが色々な役に扮してイエスさまの降誕の物語をかわいく演じているのを見ていると、イエスさまがどんなに厳しい現実の中にお生まれになったのかを、つい忘れてしまいます。ヨセフとマリアは税金徴収のための皇帝による人口調査の命令に翻弄されて、身重で長い旅をつづけ、どこの宿屋からも泊まることを拒まれ、最後には馬小屋で赤ちゃんを出産し、飼い葉桶の中に寝かしました。これを一人の人間の赤ちゃんの誕生と見ると、こんなに悲しい出産はありません。しかし、その飼い葉桶の赤ちゃんが神さまの遣わされた救い主であると知ると、すべてがまったく違って見えてきます。救い主が共にいてくださることで、この世の悲しい現実も喜びと希望に満ちたものへと変わるのです。イエスさまにたいする私たちの見方が変われば、現実の見え方も変わってくるのです。
このことは子どもの見方についても言えます。子どもにたいする私たちの見方が変われば、子どもの見え方も変わってきます。たとえば、私たち大人は子どもを「未熟な存在」として見て、その見方のもとで子どもを守り、教育しようとしてきました。そして、発達年齢に沿った「できる」「できない」で、子どもの成長・発達を見てきました。しかし、いま保育界において注目されているのは、そのような子どもの見方ではありません。子どもは「豊かな能力と可能性を持った存在」であるという見方です。その見方に立って見ると、子どもは実に色々なことに関心を持ち、意欲をもって取り組んでいるのがわかります。その中で色々なことを自ら学びながら、その子なりに豊かに成長をしている姿が見えてきます。私たちはそんな子どもの「豊かな能力と可能性」を信じて、その成長を楽しみながら、援助していきたいと思います。子どもたちとご家族の皆さまにとって、新しい年が良い年となりますようにお祈りいたします。

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